【読めばparcy’sが深ワカリする仕事9割ミドル女子への恋愛&結婚応援ストーリー】
アラフォー独身こじらせ女子のタカコがparcy’sと出会って変化し、自分らしく幸せな人生を見つけるストーリー。
この小説を読んでparcy’sを知り、理解し、そしてタカコと同じように自分らしく幸せな人生への一歩を踏み出してほしい。
目次
第二話『すればするほど彼が離れる長文LINE』
「でた。」
タツヤの返答は、2文字のみの極めて簡潔なものだった。
「…は?」
「ヒス。」
「…はぁっ!?」
最愛にして最後のパートナーとしてタツヤにはまだ当分選ばれないことが判明し、失意のどん底にいるような、憤怒の頂点にいるようなわけのわからない場所の中心から叫んだタカコとは対照的に、タツヤは冷静で、発した言葉は、熱を通さないガラスのようだった。
「それ治した方が良いよ。」
「はい!? 誰のせいで!? 誰のせいでヒステリックになってると思ってるの!?
『いつかは結婚したくなるのかな。』ってどういうこと!? 1年も付き合ってきて…私をいくつだと思ってんのよ!バカにしないでよーっ!」
(今度は昭和の伝説的歌手なのか。こんな言葉しか浮かばないなんて、残念すぎるわ…私。)
抑えきれない憤りを直接相手に伝えるボキャブラリーの貧弱さに情けなさを感じながら、タカコはその場から足早に去った。
タカコは軽快な小走りのつもりだったが、側から見るとそれほど足は上がっておらず、競歩的な絵面だった。
タカコはむくむくと湧き上がってくる後ろを振り返りたい衝動に気付かないふりをして、前だけを見てダッシュで、現実は競歩で、進んだ。

タツヤに追いかけるという選択肢は浮かばなかったようで、タカコがその場を去るのと同じタイミングで、判然としないような諦めたような表情でため息をつき、逆方向へとゆっくりと歩いていった。
タカコにとってプロポーズ記念日になる予定だったデートは、そこで強制終了となった。
(引かれたよね。さすがに、嫌われたよね。)
(いや、あれくらい言っても足りないくらいだったはずよ、うん。よくやった、タカコ。グッジョブ、タカコ。)
(…いや、いやいや、40歳目前の大人の女性としていくらなんでもバカヤローッ! コノヤローッ! はないよね。映画も撮れないし、漫談もできないのに。)
頭の中の一人反省会では、タカコ自身の発言について「肯定派」と「否定派」の双方にとって負けられない闘いが繰り広げられていた。勝負がつかないまま、いつの間にかマンションの前に着いていた。
いつもより重たく感じるボタンを押してオートロックを解除してから部屋に戻り、一人になった時、
「もう、タツヤからは連絡来ないかもしれない…。」
喪失感に駆られ、タツヤとセレクトショップで選んで買った、お気に入りのリビングのライトを見つめながらタカコは泣きそうになっていた。

タツヤが自分との結婚をどう考えているのか、タカコにはわからなかった。小説家になる夢を追いながら会社員を続けるタツヤはいつも忙しく、会えるのも月1回程度。
それでも、LINEを頻繁にしたり、遠出のデートをしたり、お互いの家に泊まったりして真剣にお付き合いを続けてきた。
理学療法士として仕事に打ち込むタカコが不規則なシフト勤務になったせいで前のように会えなくなった時も、プレゼントを贈ったり寂しさを伝えたりして愛を深めてきたつもりでいた。
年齢的にも、タツヤを失ったら、もう新しい人を探すのは無理かもしれない。そんな、光のない未来についてもタカコは考えをめぐらせていた。
タカコはタツヤと付き合い始めてから、ずっと悶々としている気がする。会えても悶々、会えなくても悶々。もうゲシュタルト崩壊で「悶」と言う漢字が、もはやなんなのかわからなくなってきた。
(なんか、小難しいことを考えているセンター分けの人の顔に見えてきた。「悶」って漢字、なんか見てるとさらに悩みが深まる気がする。)
いつもこうだ。
タカコばかりが悩み、タカコが考えていることの半分も、タツヤは真剣に考えていないのではないだろうかとさえ思う。それともタカコが細かいことを気にしすぎなのだろうか。問題が起こる度、一人で家に帰り、脳内で大反省会を始めてしまう。
(タツヤも、案外悩んでたりして。「プロポーズ、今日だったかー!」って後悔してたり?)
(…いや、それはないか。私がこんなに悩んでるのに「ヒス。」の一言で片付けるくらいだもん、後悔なんてしていないよね、きっと。)
(私、ずっと一人で悶々とするのを繰り返しちゃうな…。やめられたら楽ってわかってるけど、どうすればやめられるのかもわかんないよ。)
結局、タカコからLINEで「ごめんね。」と一言だけ送信した。あえて絵文字もスタンプも付けず、真剣さを伝えたかった。
しかし、タツヤからの返事はなく、既読スルーされた。
やっぱり取り乱しすぎた、大人げなかった、タツヤにも何か考えがあったのかも、と自分を責めた結果、どうしても謝りたくて3日後に再びLINEした。長文のLINEだ。

LINEのメッセージ欄は、全ての文字を表示するのを早々に諦めたかのように見えた。それくらいタカコからのLINEは長文で埋まっていた。
思いついては綴り、推敲を重ねてから送信された一連の大作LINE。そのどれもに全文を表示させるためのリンクが配置された。
(これで、いいかなっと。ふー。私の気持ちは全部書けた気がする。タツヤに私の気持ちを伝えて、行ってらっしゃい、伝書鳩たち。)
伝書鳩たちは、荷が重いなと感じながら、タカコからのメッセージをタツヤに運んだ。
「なんか…文字の塊きたな。」
タツヤは、そう呟いて既読がついた画面を下にしてスマホを置いた。
伝書鳩たちも、
「ですよね。」
と同意していたかもしれない。
まだタカコは機嫌が悪そうだな、とタツヤは判断した。きっと時間が必要なんだとタツヤなりにタカコの気持ちを考えていた。
既読スルーは、タツヤにとっては、「既読=既に読んだ」ということになり、無視している気はない。
タカコは、以前付き合った彼に60通LINEを送ったことがある。

最後の方は、もはやポエムのようになり、相手の気持ちや状況を考える余裕などは皆無で、自分から伝えたい想いを表現するのにふさわしい新しいLINEスタンプまで購入していた。
結局、その相手からの返事はないまま自然消滅した。長文で想いの丈を綴った60通のラブレターが読まれもせずに無惨にも捨てられた場面を妄想しながら、タカコは一人途方に暮れたのだった。
(こんなに頑張って気持ちを伝えてるのに、既読スルーって、どう言うこと?)
(一言でもいいのに。スタンプだけでもいいのに。なんで連絡くれないの? 私のこと、もう嫌いになったってこと?)
(もう諦めた方がいいのかな? タツヤと二人で選んだ間取り、類似物件も検索してお気に入りに追加してあるのにな。)
相変わらず、現実とは違い、脳内のタカコの恋愛は展開が順調でスピーディだった。
仕事終わり、タカコは出島ワーフにあるアティックでぼんやりと長崎港の夜の光を見ながらため息をついていた。坂本龍馬やシーボルトなど、長崎に縁のある偉人のラテアートが楽しめるこのおしゃれなカフェは、タカコが考え事をする時の定番カフェである。

(引用元:アティックコーヒー http://attic-coffee.com/attic)
タツヤからのメッセージ列に一向にメッセージが現れないままのLINE画面とにらめっこしながら、
(どうして私は結婚できないの? 何をしたらプロポーズしてくれるの?)
と、タカコは落ち込んでいた。
「…夜明けがこないぜよ。」
呟いた言葉は、明らかに目の前のラテアートに影響を受けていた。

(引用元:アティックコーヒー http://attic-coffee.com/attic)
タツヤと連絡を取らなくなって1ヶ月を過ぎたある日、タカコは一通のメールを受け取っていた。高校の同窓会の案内だった。
(アラフォー独身女性は、肩身が狭そうだな…。どうしようかな。)
何かの節目の同窓会らしく、恩師も招いて開催されるようだった。この先、恩師に感謝を伝えられる機会も限られてくるのかと思ったのと、貴重な独身仲間から連絡がきて誘われたので、タカコは、思い切って行くことにした。
同窓会当日、久しぶりに袖を通した一軍ワンピースと自分の顔色との相性が少し気になったが、前日にショックを和らげる目的で参加予定の友だちの近況をSNSでチェックしていて、気づいたら深夜2時だったからだと自分を落ち着かせ、
「時間が経てば、むくみもすっきり取れて顔映りも良くなる。」
と鏡の前で唱えてから、会場へ向かった。
会場は、ホテルニュー長崎。「ニュー長(なが)」と呼ばれ親しまれる格式のある老舗ホテルだ。確か、以前の同窓会もここだったっけ?と思い出しながら、受付を済ませる。

「久しぶりー!」
「変わってないねー!」
など、再会を喜び合うのも束の間、婚姻状況や子どもの状況、勤務環境など、お互い開示してもいい情報がバンバンと飛び交う。
「ユキちゃん、この前結婚して、赤ちゃんできたらしいよ。だから欠席だって。」
「えー、仲よかったよね? 結婚式とか招待されなかったの?」
「私たちの年代だと結婚式盛大、ってわけにはいかないよね。子どもができたって教えてくれて、初めて知ったよー。」
「そういえば、ユリちゃんと付き合ってたコンドウ君って覚えてる? 最近離婚しらしいよ。」
結婚、出産、離婚、事実婚など、さまざまな話を耳にすると、さすがアラフォー、人生に厚みが出てくるものだな、と改めて自分の年齢を感じる事になる。
「恋人はいるんだけどね、まだ結婚はいいかなって感じ。私も彼も忙しいしね。あ、ビュッフェ新しいのが来てる。ちょっと取ってくるね!」
結婚していないことを伝えて微妙な空気になると、タカコは即座に優しい笑みをたたえ、ビュッフェを取りに行くという理由で不自然にならないように、さっとその場を離れた。
本当はタツヤからのプロポーズを受けて、婚約指輪をつけてることに派手にツッコまれるはずだったのにと思うと、また鼻の奥がツーンと痛んだ。
(なんで私だけ結婚できないの?)
(あの子だって、あいつだって、結婚できてるのに、なんで私だけ独身なの?)
(なんで私の左手は、いつまでたっても綺麗な指輪をはめてもらえないの?)
惨めな気持ちでビュッフェを取る予定だった皿がいっぱいになったような気になっていたその時、後ろから、耳心地のいい聞き慣れた声がタカコを呼び止めた。
「久しぶり!」
満面の笑みで立っていたのは、マリコだった。仕事熱心で、独身仲間でもあるマリコは、社会に出てからも親交が続いている、タカコにとって数少ない気の置けない女友達の一人だ。
「マリコー! 会いたかっ…
えぇーーっ!?」
再会の喜びを伝えようとした瞬間、あるものが目に入ってタカコは頭の先からつま先まで、体中の血がドクンと音を立てて逆流するのを感じた。
マリコの左手の薬指には、指輪が光っていたのだった。

(続く)
【この話に出てきたパーシーズ理論】
・既読スルー
男性にとって「既読無視」「既読スルー」をすることは、好きという感情や愛情とは無関係の場合がほとんどだ。
男性心理として一つ言えることは、既読無視も一つの返事である。多くの男性が、LINEやメールは単なる連絡手段としてしか認識していないし、男性にとって既読無視は「見た」という事実を送る返信メッセージでもあることを覚えておこう。
詳しくは、「LINEを「既読スルー」「既読無視」する男性心理・理由と対処法。いい感じだったのに既読無視する男の考えとは?」で解説しているから、チェックしてみてほしい。
・長文LINE
長文LINEは、その長さから「レシートLINE」(レシートのように長いから)とも言われる。長文でLINEが送られてくると、見た瞬間に男性はかなりエネルギーを奪われる。エネルギーを奪われることが続くと、男性はその女性のもとからフェードアウト=自然消滅していく。
エネルギーを奪われると男性は女性を「重い」と感じるようになり、心が離れていく大きな原因になる。「あなたも「さげまんLINE」送ってない?男性のエネルギーを奪いまくる「さげまんコミュニケーション」」では、長文LINEの他にも男性に「重い」と感じさせてしまうLINE術を紹介しているから、ぜひ読んでほしい。
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