Syndicate(シンジケート)とは、同じ市場を持ついくつかの企業が、共同企業などを立ち上げることによって価格決定や物流ルートを共有し、市場支配力を高めようとすることである。
一般業界では、Syndicate(シンジケート)を組むことは違法とされるが、金融投資業界においては「シンジケートローン」「シンジケーション」と呼ばれるものが存在する。
シンジケートローンは、「協調融資」と呼ばれ、大型成長企業に対する多額の出資を実現するために、複数の金融機関が集まりシンジケート団を結成、共同で融資を行うこと。
そして、シンジケーションはVC(ベンチャーキャピタル)同士が共同でベンチャー企業に出資する仕組みだ。
シンジケーションにおける、出資側のメリットは
①投資リスクの分散
②同じ投資先を持つVC(ベンチャーキャピタル)との情報交換ができる
③VCがそれぞれの強みを投資先の企業に投入できるため、成長スピードが上がる
などが挙げられ、ベンチャー企業をひとつ丸々抱え込むわけではないので投資もしやすい。
また、出資を受けるベンチャー企業にとっても、「様々なVCと関わることにより、事業をスムーズに進められる」「出資元が複数のVCではないため、資金と経営支援に依存することがない」といったメリットがある。
シンジケーションにおいて、他のVC(ベンチャーキャピタル)をリードしていくVCのことを「リード・インスペクター」と呼び、リード・インスペクターは主体となって、企業価値の評価や経営面での関与などの投資全体をリードする。
しかし、実際のシンジケーション投資には、投資交渉がとても過酷である場合がある。
複数のVCが出資をするということは、決められた出資金の枠をVC同士でうまく分け合うことになる。
それぞれのVCが様々な条件を提示する中で、ひとつの落とし所を見つけなければならないのだ。
日本ではシンジケーションによって投資されている企業が全体の約8割に及び、ほとんどの企業が投資家たちの株の持ち合いによって成り立っている状況である。