【書評】独占企業になるための4つのポイント!『ゼロ・トゥ・ワン-君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール著

独占企業とそうでない企業とでは、天と地ほども在り方が違う!

『ゼロ・トゥ・ワン-君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール著(NHK出版)を読んだ。

著者のピーター・ティールは、シリコンバレーで最も注目される起業家、投資家のひとり。
PayPal(ペイパル)を作った人物としても有名だ。

そのピーター・ティールが彼の多くの経験から、企業にとって大切なことを1冊の本にまとめたのがこの本だ。

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独占企業をつくろう!

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競争的なビジネスには、利益が出ないことよりも大きな問題がある。
仮に、君がマウンテンビューでレストランを経営しているとしよう。同じようなレストランが数多くある中で、必死に闘わなければ生き残れない。

(中略)

グーグルのような独占企業は違う。
ライバルを気にする必要がないため、社員やプロダクトや広い社会への影響を考える余裕がある。

グーグルのモットーは「邪悪になるな」だ。

それはブランディングの一種だとはいえ、潰れることなど考えずに論理について真剣に考える余裕があるという証でもある。カネのことしか考えられない企業と、カネ以外のことも考えられる企業とでは、ものすごい違いがある。

—『ゼロ・トゥ・ワン-君はゼロから何を生み出せるか』幸福な企業はみなそれぞれに違うより

 

もしあなたがビジネスを始めるとしたら、自分のビジネスが非独占企業、つまりは競争的なビジネスではないかどうかを考えなければいけない。

将来、独占企業となる未来が見えるのか。
もしそれがないのであれば、もう一度ビジネスを練り直したほうがいいかもしれない。

独占企業とそうでない企業では、その在り方がまったく変わってくるからだ。

ピーター・ティールが考える独占企業の作るため4つのポイント

ピーター・ティールは、こう語る。

ブランド、規模、ネットワーク効果、そしてテクノロジーのいくつかを組み合わせることが、独占につながる。
ただし、それを成功させるには、慎重に市場を選び、じっくりと順を追って拡大しなければならない。

ピーター・ティールが示したその方法をご紹介しよう。

①小さく始めて独占する

どんな独占企業も市場の大部分を支配してる。
だから、スタートアップも非常に小さな市場から始めるべきだ。

ペイパルも最初は、大きな市場に挑戦したが、自分たちのユーザーが見つから成った。
だから、イーベイのオークションに狙いをしぼって成功した。

スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定ユーザーが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場だ。

②関連する市場に規模を拡大していく

ニッチ市場を創造し、支配したら、次は関連する少し大きな市場に徐々に拡大してゆくべきだ。

アマゾンは、まずインターネット本の販売の市場を独占し、本にいちばん近い市場から始めた。
CD、ビデオ、ソフトウェアだ。

アマゾンは徐々にカテゴリを拡大し、ついには世界一のデパートになった。

大成功している企業はいずれも、まず特定のニッチを支配し、次に周辺市場に拡大するという進化の過程を創業時から描いているのだ。

③破壊しないこと

破壊しないことが大事だ。
「破壊」とは、新たなテクノロジーを使って低価格商品を開発して、古いテクノロジーをつかった既存企業の市場まで奪ってしまうことだ。

あなたが、自分をダークフォースと闘う反乱軍だと見なせば、必要以上に敵を意識することになりかねない。

ペイパルは違った。
ペイパルは決済の市場全体を拡大した。市場全体が損をする戦い方と違って、市場全体が潤った。

破壊してはならない。競争をするよりも、新しいことを創造することに時間をかけよう。

④ラストムーバーになる

先手必勝という言葉がある。
これはビジネスの世界でも用いられ、ライバルのいない隙に参入して大きな市場シェアをえるという考え方だ。

だが、本当に大切なことは、最初の参入者になることじゃない。
『最後の』参入者になることだ。

特定の市場でいちばん最後に大きく発展して、その後何十年と独占利益を享受する方がいい。

そのためには、小さなニッチを支配し、長期目標をたて、規模を拡大していくことが大切だ。

独占企業を目指そう!

どんなビジネスしろビジネスを成功まで持っていくことには大きな努力が必要だ。

だったらその成功した先に、お金のことを考える必要のないポジションへいける企業をつくろう。
つまり独占企業を目指そう!ということだ。

何かをやる前に、慎重に市場を選び、未来をみすえて勝負をかけよう!

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